第三章・「別離」その4


モルヒネがこの世にあってまだ行ける

主治医K-先生の外来を終えた妻から
モルヒネの処方を指示された旨の電話がありました
胸水を抜いてから呼吸は少し楽になりました、次は痛みです


耐えかねる痛みに弱音二つ三つ

「私が辛くしてたら、お母さんはもっと辛いから」と
実家でやっかいになっている妻は周りをも気遣います
僕が同じ病気になったとき、はたして僕に同じ事ができるでしょうか


チューチュウと「蒟蒻畑」夜明け前

枕元に用意してある薬のとなりには「蒟蒻畑」があります
あの「マンナンライフ社」の蒟蒻ゼリーです
薬を服用するとき胃の中に内容物がないと胃壁によくない、とは妻の弁です




s_yamamo@