第一章・「再発」その43


手を振って山の手線が見えぬまで

JR大塚駅のホームからは北口のロータリーが見渡せます
さっきまで二人でお茶をしていた珈琲専門店の前には
僕の乗った電車に向かって大きく手を振る妻の姿がありました



大海を染めた夕日が丹沢(やま)に落ち

妻の実家から自宅に戻る頃には冬の日はすっかり暮れています
この季節、天気がいい日には遥か西に富士山と大山、丹沢山系がよく見えます
さっき沈んだ夕日はワイキキビーチの公園で二人が見た夕陽と同じものなのでしょうか



バタバタと一泊二日でUターン

一月最後の日曜日は神奈川フィルコンサートを聞く予定がありました
前日、車で妻を実家へ迎えに行き、当日は電車で石川町駅、そして会場のある海岸通りは徒歩で
コンサート後、東北線で妻は一人で実家へ、この頃の妻はそれでも自由に行動しています



s_yamamo@