再発・「毒のあとさき」その三十一


四の日に菊芳しく六地蔵

江戸六地蔵の眞性寺では毎年この時期、境内狭しと丹精こめた菊の花が展示されます
「巣鴨地蔵通商店街」の縁日と重なったこの日は境内に模擬店なども出てとても賑やかです
お年寄りとベンチに並んで腰を降ろし一息ついてまた雑踏に紛れます



限りなくどこまでも澄み秋の空

この週末も気持ちの良い秋の晴天に恵まれました
けれども秋の空は釣瓶落とし、澄んだ青空も陽が傾くとすぐに夕焼けに変わってしまいます
暮れてゆく秋を惜しむように楽しむように、妻の歩調でゆっくり歩くいつもの散歩道です



散歩終えくたびれたけどああ爽快

「ただいまぁ〜」妻の大きな声が響き、そのあとにはすぐ「くたびれた〜」と続きます
僕にとってはのどかな散歩も加療上がりの妻にはかなりの負担なのでしょう
出掛けには渋っていた妻も風に触れ秋の草花を目にして少しは気分が晴れたようです



s_yamamo@