再発・「毒のあとさき」その二十六


月曜日仮病よそおい床の中

「今日は行けなかったの・・・」受話器の向こうから元気ない妻の声がした
今度の治療は平成11年10月4日から始まり、月曜ごとに4〜5回の予定です
三週目に入って副作用がいよいよピークになり今週は投与を許してくれませんでした



できるならずる休みしたい月曜日

結局、次の月曜日も抗癌剤は投与ができなくて二週間のインターバルになりました
僕との週末を少しでも快適に過ごせるようにと決めた月曜日の投与でしたが
今となっては、妻のそんな思惑をあざ笑うような副作用です



月曜日気力を絞り加療受け

主治医、K先生の「これで今年の治療はおしまいです」との言葉に後押しされ
四回目の投与を受けましたが、病院からの帰りは実家の母の介助が必要でした
癌研病院に近い実家で妻が心置きなく治療に専念できるのも実家の母のお陰です
妻は事あるごとに「お母さんがかわいそう」、そんな言葉をぽつりともらします



s_yamamo@