再発・「毒のあとさき」その十一


七日目の外来治療肩に針

抗癌剤の投与を受けると副作用で白血球の数値が下がることもあります
妻の場合も退院から一週間後、血液検査で白血球がかなり下がっていました
この頃は妻一人だけの外来なので診察が済むと病院の公衆電話から
経過が良いときも悪いときも必ず僕に結果報告があります



目はキッと背筋はすくっとサバイバー

外来の時はビシッと決めてそのまま仕事に行けるような装いで出かけます
「『病気』は持っていても『病人』ではないのだから・・・・・」とは妻の信条です
退院をして治療から解放された彼女は大病を抱えてるなんて誰にも分かりません



CTの結果れき然医師の顔

この句から二年前の平成9年、手術後の外来では毎回CTによる検査がありました
出来上がったCT写真を並べた投影板を前にして担当の執刀医から説明を受けます
病巣がすっかり取り除かれた肺の写真を見つめて「すっきりして気持がいいなぁー」と
満足げな医師の顔、妻が作った元の句は・・・「CTの結果れき然医師の笑み」でした



s_yamamo@