第二章・「安息」その36


恩医師の著書に救い見当たらず

T先生の事務所を貴婦人のSさんと訪問
しばし、病気のことも忘れて楽しいひと時を過ごすことができました
帰り際、T先生がこれまでの経験を綴った一冊の著書をくださいました
前向きに「ガン」と生きることをその著書は紹介しています



「あらオトリ」イイダの前で講演会

二人の散歩コースにあるスーパーマーケットの前で妻は
幼馴染みに声を掛けられました
少し痩せてはいますが、気力は充実して、とても癌患者には見えません


車椅子これなら行けるまだ行ける

癌細胞は妻の腰骨を蝕んできました
内科のK先生からはやがて足も動かなくなることも聞かされています
父の車椅子に妻を乗せ、陽の傾きかけた夏の午後今日も散歩に連れ出します




s_yamamo@