第二章・「安息」その35


よろよろと二人三脚珍道中

貴婦人のSさんと妻はT先生の執刀で、同じ日に手術を受けました
そのT先生が癌研病院を辞められ、麹町に医療商談の事務所を設立されました
癌患者の優等生二人が開業前のT先生をお祝いのため訪問です



執刀医「奇跡の人」をつくりけり

データ破りのSさんと、気力充実の妻を見て「軌跡」と
T先生はこの二人の訪問をとても喜んで迎えてくださいました
妻にとってこれが最後の外出になりました


「お陰です」おごれる医師を助長する

T先生の「キャンサーフリートピア」では、癌治療に悩む人たちに
適正な情報を分かりやすく説明して患者本位の医療を相談してくださいます
無責任な言葉で患者を傷つける「ドクハラ」という言葉もT先生の造語です




s_yamamo@