第二章・「安息」その20
夫(かれ)の手に曳かれ自力で地蔵まで
2000年5月の4週から腰骨へ対処療法の放射線治療が始まりました
痛みと吐き気で週末の散歩も車椅子で出かけることが多くなっています
でも、この日は車椅子を使わず刺抜地蔵まで・・・
お参りを勧めた恩師が引き合わせ
癌研病院の西名誉院長はこの前年に天寿を全うされました
西先生とは同じご町内です
術後、病室の妻は、西先生には随分と励まされました
西医師のやさしい声がよみがえり
妻が退院したあとも外来で西先生と病院の廊下ですれ違うと、必ず
「お参りは行ってますか」とお声を掛けて下さいます
この日は散歩の帰り道、西先生のご自宅の前で奥様にお会いしました
s_yamamo@